Wakeupalicedear!

Shortest stories

メビウスの輪


彼女の体はメビウスの輪なんだ。

 

おっぱいに吸いついて、上の方に移動して、

 

キスをしたり、何したり、

 

とにかく無我夢中で彼女の体を這いずり回っているうちに、

 

裏も表も、上も下も、

 

どこに向かってるのかさえも訳が分からなくなったうえに、

 

ふと気がつくと、さっきとは逆に、

 

上の方からおっぱいに辿り着いてしまっている。

 

僕たちはここ三日ほど、延々とこれを繰り返しているところ。

 

 「君の体はメビウスの輪なの?」

 

そう聞くと、彼女はうふふと悪戯っぽく微笑む。

 

僕はもちろん信じている。

 

彼女の体はメビウスの輪みたいにねじれているんだ。

 

だから取り掛かったら最後、いつまでも終着点に辿り着かない、

 

永遠の探検になってしまうんだ。

 

だけど平気さ。

 

メビウスの輪を終わらせるにはどうすればいいかは知ってる。

 

どこでもいいから、切って、ねじれを戻して、つなぎ直すんだ。