朝起きた時に、あれ、いまいつ？ここどこだっけ？と思っても、 記憶喪失になっても、自分が誰だかわからなくなったとしても、 これが自分である、という意識はなくならないですよね。 鏡を見て、自分の顔だと確かめなくても、わかりますよね。 でも、なんで…

６歳の誕生日、おめでとうございます。 あなたは今日をもって、人間様の仲間入りとなります。 人間様からのご要望で、こちらの連絡をさせていただいております。 さっそく、これからの人生をどのように過ごしていきたいのか、ご希望を伺います。 現代社会で…

かみさま、このままあんまりおなじ毎日がつづくようでしたら、 いっそのこと、とばし読みたいかんじです。 あなたはわたしがどうなるか、さいごまでもう書いてしまっているんでしょう。 でしたら、だらだら書きちらすようなたいくつな日々は、 とちゅうでな…

あなたの本日時点での世界への貢献度ポイントは７５６です。 ３億６８４９万８３５２位タイです。 もう少しがんばりましょう。 このままでは地獄に落ちますよ。

車、スーツ、家、結婚式、海外旅行、化粧品、家電・・・ 何でもオーダーメードできる時代です。 確かにお好みの女性をオーダーメードできてもいいのかもしれません。 お望みとあらば、あなた様のお好みにあった遺伝子から選び、あなた様のお好みの国で、 あ…

あの子、５歳にしては美しすぎるわ。 今のうちにどうにかしておかないと、 成人になってからでは犯罪になってしまうから。 だって決めたんだものわたし。 だれもライバルのいない、圧倒的な女優になるんだって。 しかもあの子、私より３歳も若いんだから。

「二年前の１０月９日、あなた、どこで何してた？」 「いちいち覚えてないよ、そんなこと」 「やっぱり言えないんだ。浮気してるのね。 素直に認めてさえくれれば、やり直せたのに」 「二年前の１０月９日、お前はどこで何をしていた？」 「いちいち覚えてま…

宇宙人がやってきた。 一生懸命何か言っているが、何を言ってるかまるでわからない。 これは古代マヤ文明の言語に酷似している、という研究者が現れ、この男に通訳させることになった。 「お前たちは我々の文明を滅ぼした。それは許されることではない」 そ…

「あ・い・し・て・る！」 「・・・なんか、エロくない？」 「最近、五十音図が変わったみたいよ」

「お母さん、勝手に言葉を教えてもらったら困るんです」 「何でですか？」 「だってお友達が一人もできないじゃありませんか」 「別に外国語教えてるわけじゃないですし。文法だって語彙だってちゃんとしてます。学術的にも認められています」 「だって自分…

「はい、そこでよく見て。バックで入れて・・・ちゃんと奥まで入れる！」 ぼくの教官は厳しい。三十過ぎたのにまだ免許もってないから、 いい加減まずいかなと思って教習所通い始めたんだけど、なかなか仮免出してくれない。 でもいいんだ、教官、超セクシー…

「ママ、どうして男の子はスカートをはかなきゃいけないの？ぼくはズボンがはきたいんだ」 「だめよ、だってズボンは女の子のものよ」 「なんで？ズボンのほうが動きやすいじゃないか」 「だめよ。だって男の子は中身が見えちゃっても別に平気でしょ。 おし…

あたしもおばあちゃんだからね。 仕方ないわね。 でもずーっとかくれんぼしてるのよ。 もーいいかい？ ってね。 だれか、見つけてくれるといいんだけどね。 だれも、見つけてくれないのよね。 この団地の、この部屋にもう何年も。 あたし生きてるのかしらね…

ここはブラックホールだ。 一度入ったら、光さえも二度と出てこられない、暗闇なんだ。 重力に押し潰されて、捻じ曲げられて、時間さえも失われていく。 その先に何があるかは、誰も知る由もない。 宇宙が終わる、遙か未来のその時まで。 何ブツブツ言ってん…

見事な茶碗よのう。 見た目には山のようにしっかりしておるが、 持ってみると、思いのほか手に馴染む。 これがおぬしの最後の茶碗とは、誠に残念じゃ。 作りたいと願うても、もはや作ること、叶いませぬ。 その茶碗にすべて作り込めてしまいましたがゆえに。…

あいつのプレーは本当に予測不能だよ。 新聞に書いてあったが、司令塔のポジションなのに、味方にも何を考えているか全くわからないらしい。 考え方にパターンというものが一切ないらしいんだ。 それで、なるほどな、と思ったよ。 たとえば、ヒッチコックの…

あなた方の星、別の言葉で言うと、「地球」をじっくり見学させていただいてありがとうございました。 なるほど、地球では学校で全員が同じようなことを教わるのですね。 だから大学教授が同じ分野に何人もいるし、 同じような物品を作っては過当競争をしてい…