2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧
「やめてよ」不妊症でした。ほしいのに赤ちゃんができなくて、ずっと悩んでいました。もうだめかなと思っていた時に、やっとできました。生まれてきてくれてありがとう。わたしは心からそう思いました、なのに...最初は気のせいだと思いました。わたし、独り…
嘘をつくと何故いけないか。 ひとつ嘘をつけば その嘘が現実となった世界がひとつ生まれるからです。 言葉は聖なるものです。 神様はわれわれのつく全ての嘘を許してくださり、 全ての嘘の辻褄をつけようとされるのです。 そして世界は錯綜するのです。 Why …
20××年。 食糧難対策としての人口増加抑制のため、 婚姻は各国家の管理下に置かれ、 自由恋愛は禁止されていた。 それに伴い、自由恋愛を加速させる言葉は 日常生活においても一切の使用が禁止されていた。 特に世界言語たる英語の”I LOVE YOU"については…
あらそうですの? うちは子育ての苦労なんて全くございませんわよ。 協会から送られてきますレシピのとおりにするだけですから。 食事はどんなメニューにするか。 食事中の話のテーマは。 何をいつ、飲ませるのか。 今日のテレビは見せていいかどうか。 どの…
殺人事件の通報があり、刑事たちが駆けつけた。 現場検証中に夜中の12時になり、 気がつくと死体が消えていた。 あとに残ったのは死体を囲む白い線だけ。 死体はどこだ? 国中をしらみつぶしに探し、ようやく見つけた。 白い線に合わせて寝てもらうと、 寸分…
私、マンションの大家なの。私もそこに住んでるんだけど、幽霊が出るらしいって噂が広まって入居者がいなくなって困ってるの。だから本当に出るのか自分の目で確かめなきゃと思って、定期的に一部屋ずつ廻ってるの。でも、まったく見かけないのよね。
本の中には精霊が棲んでいます。とても小さな声ですが、本の中身を朗読しています。微細な周波数ですので、身体に大きな影響はありません。人によっては消化器官に働きかけることがあります。本屋さんでトイレに行きたくなるのはそのせいです。図書館で静か…
二人は永遠に終わらない愛を誓い合った。 その瞬間、愛は消えた。 終わりがなくなるということは、 始まりもなくなるということだ。
なぜ人を殺してはいけないのか。 人を殺せば、その瞬間、相手と自分が入れ替わるからだ。 つまり、元のお前は誰かを殺した瞬間に死に、 お前がお前だと思っているのは、 実は殺したと思った相手なのだ。 人を殺すとき、そして殺したあと、頭の軸が揺らぐよう…
私は、お母さんにそっくりねとよく言われます。見た目も性格も。でもお母さんは私を産むときに亡くなりました。私ももうすぐこのお腹の子を産むときに死ぬことになります。お母さんは私で、娘も私です。私は母で、私は娘です。私は自分から産まれ、自分を産…
彼は人気絶頂の漫才師だった。 笑わない奴は誰もいないからな、困っちゃうよ。 そんなふうに豪語していたのに、 一人だけどうしても笑わない奴がいて、 気に食わないから、殺した。 相方だった。
男が夜、自宅に帰ると、最愛の妻と娘が殺されていた。 死ぬほど嘆き悲しんだ男は叫んだ。 「犯人に復讐できるなら、私は死んでもいい」 ひそかに現場に戻り、男の様子を物陰から眺めていた犯人は、 男を背後から刺した。 意識が遠のいていく男に向かって犯人…
隣り合う国は殺し合う。似通っているからだ。 親子がいがみ合う。似通っているからだ。 夫婦が罵り合う。似通っているからだ。 人間そっくりのアンドロイドは嫌われる。似通っているからだ。 ここに仲の悪い双子がいた。似通っているからだ。そこでどちらか…
彼は優秀な生物学者である。 この世界に絶望していた彼は、 究極の怪物を創り、地球を滅亡させようとしていた。 究極の進化のために、全ての生物のDNAを混ぜ合わせた。 その恐ろしい生物の姿を見て、彼は自ら命を絶った。 絶望したのではない、 安心したのだ…
綺麗だったね、「銀河系」。あんなにいろんな光が宝石みたいに渦巻いて・・・ 君のために特別に打ち上げてもらうようにお願いしたんだよ。 ありがと。この前ね、「太陽系」って線香花火、すごく綺麗だったよ。最後に垂れたちっちゃな玉が、私の好きなブルー…
神様を信じることができるのは、神様を見たことがないからで、 神様を見たことがある人は、それを神様だとは思わない。 愛を信じることができるのは、本当の愛を知らないからで、 本当の愛を見たことがある人は、それが本当の愛だとは思わない。 結局、何も…
愛してる? 問いに対して答えがあると思っているとしたら大間違いよ。 答えが先なのよ。すべてのことについて。 答えがそこにあるから、問いが生まれるの。 だから、質問するなんて、あなた、ばかだわ。 だって、ここに愛があるから、あなたは私に愛してるか…
Q: 私は心臓外科医です。 世界中から私を頼って、手術の依頼が来ます。 何年も先まで予約で埋まっています。 毎日、明らかに死ぬはずだった人々の命を救っているのです。 当たり前のように。 しかし、その後、私が救った患者たちは、とんでもなく不幸な人生…