Wakeupalicedear!

Shortest stories without stories.

昨日見た夢も、今日起きた朝も、大して変わりばえしないし

到着した駅は海に囲われていて、何か浮かぶものに乗り換えると、すぐそこに小さな島のようなものがあった。ぐるっと一周し、戻ってくると、自分はテレビのロケ隊の一員で、どうやら優秀なコーディネーターがついているらしい。カラフルな超合金のようにサイバーパンクな街並みの、屋上に張り巡らされた配管の上を走る。たぶんやつらに出し抜かれないように。たぶんやつらに追いつかれないように。駅の壁には竹橋のナインアワーズのように無数の、人がぎりぎり入れるくらいの穴が開いていて、そこを目指してゆっくりと浮かび上がる。最も高い場所に辿り着いたところで周囲から、スタンディングオベーションのような歓声が上がる。高所恐怖症なのに、いつもいつまでも降りれなくてなんでこんなところに上がってきてしまったんだろうという夢ばかり見るのに、今日はなんだか調子いい。

 

ここで目覚める。はやく書き留めておかないと忘れてしまうからと焦るのだが、いかんせん絵心がなかったことを思い出す。とにかく描き始めよう。なかなかうまいじゃないか。こんなに描けたっけな。

 

隣にいたはずの女の子がいなくなっているし。かわりに菊地凛子がいる。確かこのあたりに名の知れたカフェがあったはずなんだ。夜明け前のようなけだるい時間が流れるなかで、R&Bのイントロのようなメロディーがずっと流れているが、ジャズではない。

 

見上げると大きな木があり、木の板を貼り合わせたような家があり、そこを登っていく。フレディー・マーキュリーを中東ふうにしたような、ひげを蓄えた男人3人がじっとこっちを見つめている。黙って店に入る。菊地凛子は先にカウンターに座っていて、隣には座りたくなかったが、隣しか空いていない。ひげの男の一人が注文を促す。何があるんだ?と聞くと、どうしてほしいのかと聞いてくる。それは淹れ方のことらしい。

 

なるほど淹れ方がメニューのように紙に書いてある。Napoletanoを選ぶ。もちろんどんな淹れ方なのか知らない。どうでもいい。

 

窓の外に視線を映すと、鮮やかな新緑の木の葉が揺れている。眩しい。手元に目を降ろすと、四角で透明なコースターの中に、ハートを少しだけふくよかにしたようなかたちの葉っぱが挟み込まれている。顕微鏡で観察するときのようではなく、立体的で、もっと生き生きと瑞々しい。少しまだらなグラデーション。

 

菊地凛子がまたいない。探して外に出ると、公園があり、ジャングルジムなのか、鉄棒なのか、あるいはベンチなのかわからないが妙に洗練されたものを辿っていった先で女の子が膝に乗っかって絡みついてくるが菊地凛子ではない。「ねえ、お兄ちゃん」・・・そうだよな、うちの奥さんも前はこんな感じだったよな。そういえばたぶんTik Tokなんか見てたせいだ、と思っていると目が醒める。こんなんじゃ生きている意味なんてあるわけないし。