Wakeupalicedear!

最近はほとんどドラマの感想なんだけど、ほんとは短い小説を書くためなんだけど。

『逃げ恥』第2話の冒頭2分をガッキーと星野源が実況してみたらどうなるかをシミュレーションしてみた(あくまでドラマ感想文)

あ、始まった。『News2👂」。Ear とYear。2年に1度のニュース、久しぶり、楽しみだわ。

 

この曲、「cerlean eyes」って言うらしい。Cerleanは「空色の」、だから「空色の目」。ん?なんで?

 

番組ロゴは、〇と、青い◁。真実を透視する澄んだ目ってことで〇が青いのかと思ったらそうじゃないみたい。三角な空色って?『恋空』みたいな?透き通った感じの?爽やかな?そうかしら。TBSってなんでなんでも〇と◁なのかしら?

 

あ、(わたし)が出てるー!

 

しかもいっぱいの〇に囲まれてる。禅的な?スティーブ・ジョブス的な?

 

「こんばんは。」

「こんばんは。」(合唱)

「本日のテーマは、『契約結婚』です」

 

(わたし)は、ふかーく、お辞儀。上半身が起きてくるまでの間、ながーいまばたき。1.03秒ってわたし的には人生最長だな。

 

左胸がちょっと大きいか。下に下がってるな。

 

「ゲストに専業主婦の森山みくりさん(25)をお迎えしました」

 

「よろしくお願いします」

 

「つい先日、契約結婚をされたとか」

 

ちょっと息をためてみる。だってなんか思いつきで、軽はずみな気持ちで契約結婚しちゃった女とかって見えちゃったらやだし。

 

「きっかけは就職活動の失敗でした」

 

って言っておけば、そうだよな就職難の時代だしゆとり世代だからってだけで君は『何者』?とかって言われちゃうのってまじかわいそうだよね。

 

とかって思ってもらえるじゃない。

 

「クビ、ですか?」

 

すごーい、『べっぴんさん』なみの早い展開。ドラマの回想シーンみたいなのが始まったかと思ったら、就職活動すっとばしていきなりクビですか。リクルートスーツ姿も見せたかったな。ちょっと自慢の美脚も。

 

「私が?この津崎さんのお宅に、行くの?」

 

なんでここ、手話みたいな指先確認してたんだろう。

 

「私が」って人差し指で自分を指しながら。自分を指すのは失礼じゃないでしょ?正確に言うと、「天突」という喉の痛みに効くツボ。左右の鎖骨の間にあるから、

 

「この津崎さんのお宅に」って住所を書いた紙を指差しながら、

 

・・・よっぽど信じられなかったのかな。

 

でも・・・もしかしたら、運命、感じてたのかもすでにこの瞬間に。だから、ほんとに?って確かめた。

 

「行くの?」

 

(カチャ)

 

運命の扉が開く音。かどうかわかんないけど、とにかく津崎さんのマンションのドアが開いて、

 

そこに(わたし)がいた。

 

「はじめまして。森山です」

 

にっこり微笑む(わたし)の歯並びは、

 

上 向かって右下がり

下 向かって右上がり

 

だから左で噛むのが癖。

 

両方で嚙まないと顔のバランスが良くならないよって昔から言われるんだけど、そんなの、簡単に治るわけないし。それが癖というものだから。

 

大きいバッグも左肩にかけてるし。

 

「はじめまして、森山です」

 

この子はなぜ「はじめまして」というときに顔を少しだけ、左に首を傾けるのだろう。

 

そんな意味もない疑問に僕の全存在が突然持っていかれたのだ。

 

僕はいま、宇宙空間に漂っていて、ボディーバランスを取ることさえできない。

 

あれ、僕の頭蓋骨も、なぜか少し左下のほうに、引っ張られている気がする。

 

なんとか抵抗しようとして、僕が少し不自然にブルブルしてしまっていることに彼女は気づいているのではないだろうか。

 

彼女の、正確に言えば、森山さんの、いや森山さんなんて初対面なのにそんなに馴れ馴れしい呼び方をしてしまっていいのだろうか、初対面なのに、はしたないのではないだろうか。はしたない。「はした」とは「端た」と書いて、数が揃っていないことを言う。中途半端と言われるのは僕が一番嫌いなことだ。「半端ない」がどちらかといえば理想だ。物事はきちんと揃えられているべきだ。いまこの瞬間の僕の態度は形容しがたいほどに半端である。その一方で、彼女の腕は肩から肘までほとんど同じ太さで長いソーセージのようだ。とても一貫している。すくっと立っている。すべてがまっすぐだ。

 

「端た色」とは薄紫色。森山さんは爽やかな透き通るようなクイックルワイパー®で磨き上げたガラスを通して見るような空色で、僕はと言えば今にも消え入りそうな、存在感の希薄な薄紫色。彼女を縦糸に、僕を横糸に襲ねて編み上げた時、いったいどんな色目になるんだろう。きっと僕たちを照らす太陽のように、時には眩しく、時には優しい光のように、いろんな色に反射して見えるのだろう。それこそが僕たちの未来を染める色なんだ。

 

いまから思えば、ぼくはこのときもう、決めていたんだな。というか、決められていたんだ。ここは、村上春樹的には、﹅がいっぱいつくところだ。誰か、あとでつけておいてほしい。僕が死んだあとにでも。

 

クラクラめまいがしていた僕は藁にでもすがる思いで、例えば重力の助けを借りようとして、マンションのドアを、左手の掌を精一杯に広げて、支える。いや、支えられる。

 

「そのとき、家事という仕事の可能性に気づきました」

 

シンクの脇に、トイレの便器の縁の内側に潜む汚れを取り除いていったとき、心の底に溜まっていた澱(おり)があぶくを立てて溶けるポリデント®のぴかぴか光る入れ歯のようにーしゅわしゅわーと輝くような気持ちになったのはなぜかしら。

 

「住み込みで働きたいくらいです。雇いませんか」

 

そう津崎さんに言った時の私には一切の迷いがなかった。だって「住み込みで働きたいくらい」って思って、え、私ってそんなふうに思ってたんだって気づいてそれで、え、じゃあ言っちゃおっかなんて考えてたなら、

 

「住み込みで働きたいくらいです・・・雇いませんか」

 

だったはずじゃない?でもそうじゃなかったってことは、(わたし)は、つまり、⦅私の中の本当の私⦆がそう決めてたのかもしれないってこと。

 

⦅本当の私だって毎月お給料払って私が雇用しているのかもしれないけどね。それにしても容疑者に自供を迫る刑事のように身を乗り出して、テーブルに両手をついて、希少種、じゃない、雇用主である津崎さんを恫喝するように迫る(わたし)・・・天突の位置が低い・・・鎖骨がなんでこんなに低い位置に?

 

鎖骨ってウマとかイヌとかにはないらしいよ。鎖骨があるのは木登りで抱きつく動作ができるサル系だけ。「リニアモーターカー牛」(©是永是之)がどうかは知らない。日テレの菅田将暉君に聞いてみて。鎖骨が低いということは抱きつくときに回す腕も低いってことかな?相手の首に腕を巻き付けるとかできないの?正直、心配。

 

それともひとつ、怖いこと、書いてあったんだウィキに。

 

「鎖骨」という名称は、古代中国で脱走を防ぐために囚人の体に穴を空けて鎖を通した場所がこの部位であったことに由来する」

 

でも「要出典」だって。なんだそれ。河野悦子さんに調べてもらいたい。

 

私は、津崎さんに、鎖で縛りつけられたりはしないのかしら。この雇用関係に。

 

しない。

 

ぜったいに。

 

「試算した結果、事実婚という形で森山さんをここに住まわせ、給与を支払い、主婦として雇用することは、僕にとっても有意義であるという結論に達しました」

 

津崎さんにとってどれだけ有意義であったとしても。

 

「こうした雇用形態は、男女が逆でも成り立つと思うんです」

 

つまり、私が津崎さんを雇用することもありうる、ということ。主夫として?うーん、それでは私が好きな家事があまりできなくなるからな。だから、「働く男/星野源」(文春文庫、680円+税)として。きっとバリバリよく働いてくれる。

 

土屋太鳳ちゃんも今日、「王様のブランチ」で、旦那様にも忙しい時はちょっとは手伝ってほしいって言ってたもん。

 

「需要と供給が結びつけばどんなところからでも仕事は生まれる、とゆう」

 

我ながら名言。

 

恋愛もそう。

 

「需要と供給が結びつけばどんなところからでも恋は生まれる」

 

とゆう。

 

もしかしたら本物の愛でさえも。

 

・・・え、私、何言ってるんだろう?

 

「先ほどお話に出た事実婚ですが、これは婚姻届けを出していない状態で同居して生計を同一にしている場合のことを言います。何らかの事情で婚姻届けを出せない、制度に縛られたくないといった理由から事実婚を選択するケースも増えています」

 

「フランスでは割とポピュラーみたいですね」

 

っていうのは雨宮塔子さんからさっき聞いた話だけど。ちょっと眉毛上げたりなんかしちゃって。

 

「しかし日本においてはまだまだ理解が得られにくいんではないでしょうか」

 

それもそうなんだけど、うちらの場合はただの事実婚でさえなくて、契約結婚だから。