読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Wakeupalicedear!

最近はほとんどドラマの感想なんだけど、ほんとは短い小説を書くためなんだけど。

Japanese Sniper

変な日常

「パパ―、ごはんできたわよー」

私は幸せな夫であり、幸せな父親である。

この平和な国に生まれてよかった。

かわいい娘の成長を毎日自分の目で確かめられることくらい幸せなことがこの世にあるなんて知りもしなかった。

この愛する娘のためにこの国がいつまでも平和な国であってほしい。

そう願わない親がどこにいるだろうか。いたら教えてほしいものだ。

「ちょっと待ってねー。もうすぐ終わるから」

私は凄腕の狙撃手である。妻さえ知らない国家機密であるが。

パソコンのモニターに映し出されているのがどこなのかは知らされないが、外国人傭兵の構えたライフルのスコープには標的の姿が映し出されており、ライフルの角度から照準まで全て遠隔操作ができる。

外国での戦闘に参加しているかどうかは認識の分かれるところではあるが、実際に撃っているのはあくまで日本政府の依頼を受けた外国企業の雇った傭兵たちである。

だから迷いはない。標的が誰であろうと、我が祖国を守るため撃てと命じられたものは撃つ。

私はこの国を愛するものとして、その責任の一端を果たしながら、良き夫であり、良き父でもあろうとする努力を惜しまない。

在宅勤務が基本なので、子育てと、妻が出かけたあとの家事は私の役目だ。近所のママたちともうまくやっている。

そろそろ自分たちの親の面倒も見ることになるだろうから、介護についても勉強を始めているところだ。

さて、将来設計はほどほどに、今日の任務を速やかに終わらせねば。

スコープに映し出されているのは、マンションの部屋の中、食卓につくまだ2歳ぐらいの幼い女の子だ。そこへ母親が戻ってくる。これは!?

「聞こえてるー?ごはんできたって・・・もうっ、パパ遅いわね・・・」