Wakeupalicedear!

最近はほとんどドラマの感想なんだけど、ほんとは短い小説を書くためなんだけど。

様々な愛のかたちを表す千の言葉を

我が教団は、よりよき愛を宇宙全体に広めることを目的としております。

そこで、愛を表す言葉を一千通り、作りました。

愛にもさまざまなかたちがあるからです。

さまざまな思いが込められれているからです。

雪に閉ざされた環境に住むというある種族は、雪を表す数万もの言葉を持っていると言います。

言葉をもっていれば、見えるのです。

逆に言えば、ことばがなければ、おなじ雪でも様々なかたちを取りうること、そしてそこから広がる豊かな世界を、その種族も現代まで受け継ぐことはなかったに違いありません。

あなたたちの心は、果てしなく深い愛の世界に目覚める可能性を秘めています。

いえ、おそらく、もうあなた方の目には見えているのです。

雪の種族たちが、その透き通った目で、雪の本質を見極めているのと同じように。

私たちにいま必要なのは、言葉です。

様々な愛の形のすべてに言葉というかたちを与え、慈しむのです。

世界という豊かな森が、愛という葉っぱで埋め尽くされる日を、私たちの子供たちのために、待ち望まずにはいられません。

そして、おそらく、待ち望むだけではもはや許されないのです。

行動すべき日は、私たちが神の愛によって生かされている今日この日からなのです。

みなさまの手で、この千の愛の言葉をこの果てしなき宇宙に広めてください。

 

ひとつだけ付け加えておきますが、地球という星にだけは布教活動は必要ありません。

この星では、世界共通語とされる言語でさえ、あなたを愛していると言うときに、たった一つの表現しかないそうです。

この話を初めて聞いたときに、私はその感受性のあまりの貧困さに卒倒しそうになりました。

大変残念なことですが、我々の活動の意味を、この星の生物ピラミッドの頂点に立つとされるヒトという種族に理解させることは難しいでしょう。

もう少し期待できそうな種族が現れるまではしばらく様子見にします。

ではみなさま、銀河に散らばって。