Wakeupalicedear!

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ホーキング博士も心配する未来のAIが展開する光景(案)

10代が言語を話すスピードが異常に早くなっており、他世代とのコミュニケーションに障害が出るケースが報告されております。ここ教育現場では教師が生徒の話すスピードについていけず馬鹿にされ放題、しかも馬鹿にされていることさえ認識できないという状況です。放送部の行う校内放送は職員室では謀略放送にしか聞こえず、落研の部長は生徒が何の演目をやっているのかさえ理解できません。こうした中、校内では生徒による大規模なテロのようなものが計画されているのではないかというまことしやかなデマが流れておりますが、生徒は不可思議な笑みを浮かべるばかり。そこで教師側としては退職したベテラン教師たちの高度に発達した知性に頼ろうと考えたのですが、この世代はあまりに膨大な知識の負荷により処理速度が極端に低下しており現役教師からの緊急SOSへの返答は確かに素晴らしくはあるものの3カ月後にようやく届くという実効性のなさで、いまの生徒たちの俊敏な知性による大胆な戦略のスピード感とのギャップは増すばかり。その間に位置する、『勘』や『感性』など非計算機的特性を強化した【半分人類】の我ら中庸世代はどのように対処すべきか。これが本日の議題であります。なお、この討論会は生徒たちの監視下にあり、いまこの瞬間も嘲笑の的になっているかと思われます。さて何から話します?(笑)