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Wakeupalicedear!

最近はほとんどドラマの感想なんだけど、ほんとは短い小説を書くためなんだけど。

君は君を演じることしかできず、僕は僕を演じることができない

君はなぜそんなに人を惹きつけるのだろう。

愚鈍な僕は君にただ見とれるしかない。

そして僕の無価値さに呆れ返るしかない。

君のすべての振る舞いが、【見られていること】を意識して成り立っている。

生きているか死んでいるかは観測されるまでは分からないネコのように。

この世界には【演者】と【観客】がいて、僕は【観客】。

とても稀少な数しか存在しない【演者】のすがたを鑑賞するために、

あるいは引き立て役として生まれたにすぎず、

舞台にいるにはいるのだけれど、歌い、踊り、語ることはもちろん、

咳をすることも許されない、パイプ椅子に座った傍観者であるにすぎない。

【演者】は何度も生まれ変わり、その時々の【観客】を魅了する。

人生とはこれほどまでに美しく哀しいものなのだということを教えるために。

 

そんな僕が【演者】である君に恋をした。それは許されない恋だった。

どこまで近づいたと思っても、君は君を演じていて、僕は僕を演じられず、僕のままでしかない。

君は君になりたい。僕を見て、そんなふうに哀しむ。「どうしたら演じずにいられるの。」

僕たちは、演じるものたちの哀しみを知らないからだ。