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ストレス依存症

僕はストレスがないと生きていけません。ぼーっとしていると生命の危機を感じてパニックになってしまうのです。いえ、それは嘘です。ぼーっとしていること自体がストレスになるので、それはストレスフリーな危機的状況ではありません。ストレスフルな仕事をしているにもかかわらずランニングハイのような精神状態になってしまったとき。ストレスが失われてしまう状態です。こういう状況が一番危ないのです。禁断症状が出てしまうのです。もっとストレスを、となるのです。だから僕は毎日毎時ストレス値を測っています。普通の人はストレスが上がりすぎないように測るのですが、僕は逆。ストレスが下がりそうになると、とにかくストレスのもとを探します。嫌いな人とか、嫌いな匂いとか、嫌いな食べ物とか、探します。すぐに見つかると困ります。探しても探してもないほうがいいのです。だんだんめんどくさくなってきたのでいいことを思いつきました。自分が嫌いになればいいのです。自己嫌悪。これならずっとストレスを感じて生きていけます。でもその安心感がまた危険です。自分を嫌いになることもできないストレスというほうがいいかもしれないし、そうじゃないかもしれないな。