Wakeupalicedear!

Shortest stories

寿命切れ

彼女は駅のホームに並ぶ人々を見つめていた。

ひとりずつ胸の上に残り寿命がデジタル表示されていた。 

かわいそうにあのひともうすぐ死ぬんだわ。

それでも最近は気にならなくなっていた。

どうせ他人だし。どうせみんないつか死ぬんだし。

自分の残り寿命が見えないのは不幸中の幸いかも。

だってそんなの見えちゃったら、私、正気でいられるかわかんな