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Wakeupalicedear!

最近はほとんどドラマの感想なんだけど、ほんとは短い小説を書くためなんだけど。

お笑い芸人が総理大臣になった場合を考えてみる


お笑いではあまりパッとしなかったお笑い芸人が日本の総理大臣になった。
日本の景気は回復する一方の幸福な時期に当り、
世間の大多数がかなりみんな幸せになった。
そうすると皮肉なもので、人々は悲しい物語ばかりを求めるようになった。
誰よりも笑いを愛した元お笑い芸人としては、それでは困る。
嘘でも笑っていないと、とてもやってはいけないと思うように、
この日本を悲しみのどん底に突き落としてやれ。
そんな声が聞こえた気がした。
日本を不幸に落とすためにできることは全てやる。
そして常識では考えられない施策ばかりを打ち出した。
それが結果的に急激な下り坂に入った日本経済を救った。
後に、その先見性と革新性の理由を問われた元お笑い芸人兼元総理大臣は、得意げに答えた。
 
「国民の不幸を見たくはないですから。しかし、
人の不幸を笑えないようじゃ、お笑い芸人失格ですな」
 
その3日後、老体をセーラー服に包んで、首を吊り、死んだ。
元お笑い芸人は笑いを取りたかっただけなのだが、別に誰も笑いはしなかった。