Wakeupalicedear!

Shortest stories

記憶

籠の外に飛び出したセキセイインコの行方は今もまだわからないままだ

何か書こうと思っていたけど何かしている途中だったから先にそっちを済ましているうちにさてさっき思ってたことを書こうと思ったらもう思い出せないからそんなときはそれを思ってた時とまったく同じことをすれば同じ精神状態になるし同じ自分だから同じこと…

sweetest memories

記憶とは、あなたが一生懸命生きてきたことへの 神様からのご褒美。 なのに、ときに、人というものは、 その大事な記憶を捻じ曲げたり、歪めたりしてしまう。 なぜかはわからないけれど、 自分の望んだ形ではないようにさえ。 わたしたちは、あなたの大切な…

観覧車の記憶

「なあ、お前。久しぶりに、あの観覧車に乗りに行ってみないか」 「え?」 「観覧車だよ。いつもふたりの記念日には乗ったじゃないか」 「・・・ええ、覚えていますとも。懐かしいわ」 「じゃあ、明日にでも行ってみるとするかな」 「ええ、どうやら覚えてい…

テトリスみたいに

「はい、みなさん。 スマホでスケジュール管理してる人、どれぐらいいるかな? 結構いるね。 手書きの手帳と違って、同じスケジュールが続くとよくわかるよね。 そもそも予定をインプットするのもテレビの番組予約みたいだよね。 この予定は毎日ですか?毎週…

記憶倍増ダイエット

太った天才科学者が「なぜ今まで思いつかなかったんだろう」というダイエットを考えついた。太るのは食べてしまうからで食べなければ太らない。それは誰でも知っている。しかし食べたいと思うから食べる。だから食べたいと思わなければ、たぶん、食べない。…

ミミズ

人間の精神は延々と地層を織り成していきます。旧い記憶は時の重みに押し潰されていきます。忘れたくないと思っていたことほど忘れてしまい、忘れたいことほど忘れることができないものです。感情は、深層心理に沈み込んだものほど、コントロールできないの…

消しゴムの角

そんなことも知らないのか。と会社で罵られたこと。あなたって人間として最低ね。と彼女に吐き捨てられたこと。いるだけでうざいの。と妻に蔑まれたこと。忘れたい記憶を消すことができる消しゴムができたと聞いて、さっそく買い求めた。専用のノートとセッ…